ChatGPTにMermaidを書かせる方法|フローチャート・シーケンス図・ER図を文章から作る

「業務フローを図にしたいけれど、PowerPointで箱と矢印を並べるのが面倒」

「Mermaidを使ってみたいけれど、構文を覚えるところで止まってしまった」

そんなときに使いやすいのが、ChatGPTとMermaidを組み合わせる方法です。

Mermaidは、テキストからフローチャートやシーケンス図、ER図などを作成できる仕組みです。

便利なのですが、実際に使い始めると、

  • 矢印をどう書くのか
  • 分岐をどう表現するのか
  • 図の種類ごとに構文が違う
  • エラーが出たときに原因が分からない

といったところで手が止まりやすいのも事実です。

そこで今回は、MermaidのコードそのものをChatGPTに作ってもらう方法を紹介します。

結論からいうと、Mermaidを使うために、最初からすべての構文を暗記する必要はありません。

重要なのは、

「何を図にしたいのか」を日本語で整理してChatGPTへ伝えること

です。


目次

Mermaidとは?

Mermaidは、テキストで図の構造を記述すると、それを図として表示できる仕組みです。

たとえば、次のような図を作成できます。

  • フローチャート
  • シーケンス図
  • ER図
  • 状態遷移図
  • クラス図
  • ガントチャート

IT業務で特に使いやすいのは、

フローチャート・シーケンス図・ER図

の3つではないでしょうか。

処理の流れ、システム間のやり取り、テーブル同士の関係などを整理するときに利用できます。


なぜChatGPTとMermaidを組み合わせるのか

Mermaidには大きなメリットがあります。

図形をマウスで一つずつ配置するのではなく、テキストを変更することで図を修正できることです。

しかし、そのためにはMermaidの記述方法を知る必要があります。

ここでChatGPTを使います。

たとえば、

「申請を受け付け、内容を確認し、不備があれば申請者へ戻す。不備がなければ承認処理を行う」

という文章があったとします。

これをChatGPTに渡して、

この内容をMermaidのフローチャートにしてください。
上から下に流れる図にしてください。
Mermaidコードだけを出力してください。

と依頼します。

すると、図に必要なMermaidコードのたたき台を作ってもらえます。

つまり、

文章

ChatGPT

Mermaidコード

という流れです。

自分でゼロから構文を書く必要がありません。


ChatGPTに伝えたい4つの項目

ChatGPTへMermaidコードを依頼するときは、最低限、次の4つを伝えると整理しやすくなります。

1.作りたい図の種類

最初に、

  • フローチャート
  • シーケンス図
  • ER図

など、何を作りたいのかを指定します。

「図にしてください」だけでは、ChatGPT側で図の種類を判断する必要があるため、意図と違う結果になる場合があります。


2.図にしたい内容

次に、図にしたい処理や関係を文章で伝えます。

この段階では、Mermaidの構文を意識する必要はありません。

たとえば、

「利用者が画面から申請する。システムが入力内容を確認し、問題がなければデータベースへ登録する」

といった通常の日本語で構いません。


3.図の向き

フローチャートの場合は、

  • 上から下
  • 左から右

などの向きを指定しておくと、意図したレイアウトになりやすくなります。


4.出力形式

最後に、

「Mermaidコードだけを出力してください」

など、出力形式を指定します。

説明文まで大量に生成されるのを防げます。


フローチャートをChatGPTに作ってもらう

フローチャートは、処理や業務の流れを整理したいときに向いています。

たとえば、

受付 → 内容確認 → 条件判定 → 処理 → 完了

といった流れです。

ChatGPTには次のように依頼できます。

次の処理をMermaidのフローチャートにしてください。
上から下へ流れる図にしてください。
処理:
申請受付

内容確認

不備がある場合は申請者へ戻す

不備がなければ承認

完了

Mermaidコードだけを出力してください。

最初から完璧な図を求める必要はありません。

まず骨格を作ってから、

「この処理を一つにまとめてください」

「条件分岐を分かりやすくしてください」

と追加で依頼して調整していきます。


シーケンス図をChatGPTに作ってもらう

シーケンス図は、

誰が、誰に、何をするのか

を時系列で整理するときに便利です。

たとえば、

利用者

Webシステム

API

データベース

のようなシステム間のやり取りです。

文章で処理を説明できるのであれば、その文章からChatGPTにシーケンス図を作らせることができます。

システム間連携を調査するときや、既存処理を整理するときにも使いやすい方法です。


ER図をChatGPTに作ってもらう

ER図は、データやテーブル同士の関係を整理するための図です。

たとえば、

  • 顧客
  • 注文
  • 商品
  • 注文明細

といったデータの関係を図で整理できます。

テーブル名、主な項目、テーブル同士の関係をChatGPTへ伝えれば、Mermaid形式のER図のたたき台を作ってもらえます。

ただし、業務で利用する場合は注意が必要です。

AIが推測して存在しない関係を追加する可能性があります。

実際のテーブル定義や設計資料と必ず照合してください。


Mermaidでエラーが出たらChatGPTに戻す

Mermaidを使っていると、生成したコードがそのまま動かないこともあります。

そんなときも、自分だけで構文エラーを探す必要はありません。

エラーになったMermaidコードとエラーメッセージをChatGPTへ渡して、

次のMermaidコードでエラーが発生しました。
原因を確認して、修正版のコードを出してください。

と依頼します。

この、

生成 → 表示 → エラー確認 → ChatGPTへ戻す → 修正

という繰り返しが、ChatGPTとMermaidを使うポイントです。


複雑すぎる図は「減らす」

ChatGPTへ長い文章を渡すと、すべてを1枚の図に詰め込もうとすることがあります。

すると、

「図にしたのに、文章より分かりにくい」

という状態になります。

その場合は、

  • 主要処理だけ残す
  • 詳細処理をまとめる
  • サブ処理を別図に分ける
  • 登場人物やシステムを減らす

といった整理が必要です。

たとえばChatGPTへ、

詳細な処理を省略して、主要な5ステップだけにしてください。

と依頼するだけでも、かなり見やすくなる場合があります。

図解は、情報を全部載せることが目的ではありません。

伝えたい内容が理解できることの方が重要です。


AIが作った図は必ず確認する

ChatGPTを使うと、図を作る作業そのものはかなり楽になります。

ただし、

ChatGPTが生成した図=正しい図

ではありません。

特に実務では、

  • 処理順序が正しいか
  • 条件分岐が抜けていないか
  • 存在しない処理を追加していないか
  • システム間の関係が正しいか
  • 元資料と一致しているか

を確認する必要があります。

AIに図を作らせるからこそ、

最後の確認は人間が行う

という使い方が重要です。


Mermaidの構文を全部覚える必要はない

ChatGPTを使う前は、

「Mermaidを使うなら、まず構文を勉強しなければ」

と考えがちでした。

もちろん、基本的な構文を知っていれば細かな修正はしやすくなります。

しかし現在は、

構文を覚えてから図を作る

だけでなく、

まずChatGPTに作らせ、必要な構文を後から理解する

という進め方もできます。

この方が、Mermaidを初めて使う人にとっては入りやすいと思います。


大事なのは「コードを書くこと」より「何を伝えるか」

ChatGPTとMermaidを組み合わせて感じるのは、

人間側の仕事がなくなるわけではない

ということです。

むしろ、

「この処理の本質はどこなのか」

「この図で何を説明したいのか」

「どこまで省略できるのか」

を考えることが、より重要になります。

コードを書く作業をAIへ任せられるようになることで、

人間は図の内容を考える時間に集中できる

というのが、この使い方の大きなメリットです。


Kindle本『ChatGPTにMermaidを書かせる本』を出版しました

今回紹介した方法について、もう少しまとまった形で知りたい方向けに、

『ChatGPTにMermaidを書かせる本
文章を渡すだけでフローチャート・シーケンス図・ER図を作る方法』

をKindleで出版しています。

本書では、

  • ChatGPTへの依頼方法
  • フローチャート
  • シーケンス図
  • ER図
  • Mermaidでエラーが出た場合の修正
  • 複雑になった図の整理
  • AIが作った図を確認するときの考え方

などを扱っています。

Mermaidの全構文を網羅するリファレンス本ではなく、

「ChatGPTと一緒にMermaidを使い始めたい人」

向けの実践入門書です。

「Mermaidを使ってみたいけれど、構文を覚えるのが大変そう」

「文章では説明できるのに、図にするのに時間がかかる」

という方は、参考にしてみてください。

Amazon Kindle:
『ChatGPTにMermaidを書かせる本』をAmazonで確認する


まとめ

ChatGPTとMermaidを組み合わせる基本的な流れは、

1.図にしたい内容を日本語で整理する
2.ChatGPTにMermaidコードを作ってもらう
3.Mermaidで表示する
4.エラーや複雑な部分を修正する
5.元の情報と照合する

です。

Mermaidを使う目的は、構文を暗記することではありません。

分かりにくい情報を、分かりやすい図にすること。

コード生成をChatGPTに手伝ってもらえば、図形を並べたり構文を調べたりする時間を減らし、その分、

「何を伝える図にするか」

を考えることに時間を使えるようになります。

図解作成に時間がかかっている方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

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