draw.io(旧名:diagrams.net)は、無料で利⽤できる⾼機能なオンライン作図ツールです。
フローチャート、UML図、ネットワーク図、組織図、ワイヤーフレームなど、ビジネスからIT、教育まで幅広い分野で必要とされる様々な図形を直感的に作成できます。
Webブラウザ上で動作するため、特定のソフトウェアをインストールする必要がなく、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるのが⼤きな特徴です。
フローチャート、UML図、ネットワーク図、組織図、ワイヤーフレームなど、ビジネスからIT、教育まで幅広い分野で必要とされる様々な図形を直感的に作成できます。
draw.ioの概要と特徴とExcelアドインのメリット
draw.ioの主な特徴
豊富なテンプレートとシェイプ: 業界標準の図形ライブラリが豊富に⽤意されており、専⾨的な図形も簡単に作成できます。
直感的な操作性: ドラッグ&ドロップを中⼼としたユーザーインターフェースで、初
⼼者でも迷うことなく作図を開始できます。
クラウド連携: Google Drive、OneDrive、Dropboxなどの主要なクラウドストレージと連携し、ファイルの保存や共有が容易です。
共同編集機能: 複数のユーザーが同時に⼀つの図を編集できるため、チームでの作業効率が向上します。
オープンソース: 基本機能は無料で利⽤でき、オープンソースであるため、コミュニティによる活発な開発と改善が⾏われています。
Excelにアドインとして追加するメリット
draw.ioは単体でも強⼒なツールですが、Microsoft Excelにアドインとして追加することで、その利便性はさらに⾼まります。Excelユーザーにとって、以下のようなメリットがあります。
- データと図の⼀元管理: Excelシート上でデータ分析を⾏い、その結果を図として視覚化する際、draw.ioアドインを使えば、データと図を同じExcelファイル内で管理できます。これにより、情報の散逸を防ぎ、関連性を明確に保つことができます。
- 作業効率の向上: Excelとdraw.ioを別々に起動し、図をコピー&ペーストする⼿間がなくなります。Excelの作業中に必要に応じてdraw.ioアドインを起動し、シームレスに作図を⾏うことができます。
- 図の更新が容易: Excelに埋め込んだdraw.ioの図は、元のdraw.ioファイルが更新されると、Excel上の図も簡単に同期·更新できます。
常に最新の図をExcelドキュメントに反映させることが可能です。
共有と配布の簡素化: 図がExcelファイルに埋め込まれているため、Excelファイルを共有するだけで、図も⼀緒に共有されます。
これにより、複数のファイルを管理する⼿間が省け、共同作業や情報共有がスムーズになります。
- Excelの表現⼒強化: Excel標準の図形描画機能では難しい、複雑で専⾨的な図形も draw.ioアドインを使えば簡単に作成できます。
これにより、Excelドキュメント全体の表現⼒と視覚的な訴求⼒を⾼めることができます。
これらのメリットを享受することで、Excelをより強⼒な情報伝達ツールとして活⽤できるようになります。
draw.ioアドインのインストール手順
draw.ioアドインをExcelにインストールする⼿順は⾮常に簡単です。
以下のステップに従って進めてください。
このセクションでは、Microsoft 365のExcelを前提として説明します。
まず、Microsoft Excelを起動し、新しいブックまたは既存のブックを開きます。
「ホーム」タブ→アドイン→検索画面で「draw」を入力します。
「draw.io Diagrams」が表示されるので、選択し「追加ボタン」をクリックします。


「許可して続行」ボタンをクリックします。

以下のように利⽤規約の同意: 利⽤規約とプライバシーポリシーが表⽰されたら、
内容を確認し「続⾏」ボタンをクリックします。

インストールが完了すると、Excelの右側にdraw.ioのサイドメニューが表⽰され、リボンメニューの「挿⼊」タブにdraw.ioのアイコンが追加されます。これでインストールは完了です。
インストール後、メニュー>挿入>draw.io のアイコンが表示されます。

これで、Excel内でdraw.ioの強⼒な作図機能を利⽤する準備が整いました。
Excel標準機能とdraw.ioアドインの相違点と利点
多くの⼈が「図を描くならPowerPointや専⽤の作図ツールを使うべきだ」と考えるかもしれません。
しかし、Excelで図を描くことには、特にデータと図を密接に連携させたい場合に⼤きなメリットがあります。
ここでは、Excelで図を描くことの意義と、Excel標準機能とdraw.ioアドインの違いを⽐較し、draw.ioアドインの優位性を解説します。
なぜExcelで図を描くのか?
Excelは表計算ソフトウェアとして広く利⽤されていますが、そのグリッドベースの構造とデータ処理能⼒は、図形描画においても独⾃の利点をもたらします。
データとの近接性: 多くのビジネスプロセスや分析結果はExcelで管理されています。図をExcel内に直接作成することで、関連するデータと図を常に隣接させ、情報の整合性を⾼めることができます。例えば、予算データとそれに基づくフローチャートを同じファイルで管理できます。
レイアウトの容易さ: Excelのセルグリッドは、図形を正確に配置し、整列させるのに役⽴ちます。特に、フローチャートや組織図のように構造化された図を作成する際に、このグリッドは⾮常に便利です。
共有と配布の簡素化: Excelファイルはビジネスシーンで最も頻繁に共有されるドキュメント形式の⼀つです。図がExcelファイルに埋め込まれていれば、追加のファイルを添付することなく、必要な情報を⼀括で共有できます。
Excel標準機能とdraw.ioアドインの⽐較
Excelには基本的な図形描画機能が備わっていますが、draw.ioアドインはそれをはるかに超える機能を提供します。以下の表で両者を⽐較します。
機能項 ⽬ | Excel標準機能 | draw.ioアドイン |
作図の種類 | 基本的な図形、コネクタ、SmartArt | フローチャート、UML、ネットワーク図、組織図、ワイヤーフレームなど専⾨的な図形全般 |
シェイプの種類 | 汎⽤的な図形が中⼼ | 業界標準の豊富なシェイプライブラリ(数百種類以上) |
操作性 | 細かい調整に⼿間がかかる場合がある | ドラッグ&ドロップ中⼼の直感的な操作、⾃動整列機能 |
テンプレート | SmartArtテンプレートのみ | 多様な図形に対応した豊富なテンプレート |
共同編集 | 限定的(OneDrive経由での共同編集は可能だが、図形編集は⾮効率) | draw.ioのクラウド連携によりリアルタイム共同編集が可能 |
ファイル形式 | Excelファイル内に図形として保存 | Excelファイル内に埋め込み、または独⽴した.drawioファイルとして保存·管理が可能 |
専⾨性 | ⼀般的なビジネス⽂書向け | 専⾨的なシステム設計やプロセス分析にも対応 |
draw.ioアドインの利点
上記の⽐較から、draw.ioアドインがExcel標準機能に⽐べていかに優れているかが分かります。
専⾨的な図形作成: フローチャートの特定の記号、UMLのクラス図やシーケンス図の要素、ネットワーク機器のアイコンなど、Excel標準機能では提供されない専⾨的なシェイプを豊富に利⽤できます。これにより、より正確で理解しやすい図を作成できます。
効率的な作図: ドラッグ&ドロップで図形を配置し、⾃動接続機能で簡単に線をつなぐことができます。また、図形の整列や間隔調整も容易に⾏えるため、作図にかかる時間を⼤幅に短縮できます。
⼀貫したデザイン: 豊富なテンプレートとスタイルオプションにより、プロフェッショナルで⼀貫性のあるデザインの図を簡単に作成できます。
クラウド連携と共同作業: OneDriveなどのクラウドストレージと連携することで、図の⾃動保存、バージョン管理、そしてチームメンバーとのリアルタイム共同編集が可能になります。これにより、リモートワーク環境でも効率的に作業を進めることができます。
補足:draw.ioのメリットとデメリット
種類 | 内容 |
---|---|
メリット | 無料、多機能 |
デメリット | Excelオンライン上では編集不可、表示には図形として挿入が必要 |
Excelのデータ処理能力とdraw.ioの強力な作図機能を組み合わせることで、より効果的で視覚的な情報伝達を実現できるようになるでしょう。
次回では、draw.ioアドインの基本的な操作⽅法について詳しく⾒ていきます。
draw.ioは、おすすめソフトです。ぜひ使ってみてください。
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