業務フロー図はどこまで詳しく描くべき?粒度の決め方を具体例で解説

業務フロー図を作っていると、「この処理も描いたほうがいいのかな?」「どこまで細かくすればいいんだろう?」と迷うことがあります。

詳しく描きすぎると複雑になる。一方で、省略しすぎると業務の実態が伝わらない。

この問題を解決するために重要なのが、業務フロー図の粒度を決めることです。

この記事では、適切な粒度の決め方を具体例とともに解説します。

目次

業務フロー図の粒度とは?

粒度とは、ひとつの処理をどのくらいの大きさで表現するかを示す考え方です。

例えば、商品の受注業務なら、次のように表現できます。

粗い粒度

  • 注文を受け付ける
  • 出荷を手配する
  • 商品を発送する

細かい粒度

  • 注文内容を確認する
  • 顧客情報を照合する
  • 在庫を確認する
  • 出荷可能日を判断する
  • 出荷指示を登録する

どちらが正しいというわけではありません。

図の目的によって、適切な粒度は変わります。

目的別に粒度を決める

① 管理職向け:業務の全体像

管理職が業務全体を把握するための図では、部署間のつながりや主要な判断ポイントが重要です。

画面操作などの細かな手順をすべて載せる必要はありません。

② 業務改善向け:担当者と処理の受け渡し

業務改善では、「誰が、いつ、何をするか」が重要になります。

例えば、注文を受けたあとに営業担当者から経理担当者へ確認を依頼するなら、その受け渡しを図に示します。

ボトルネックや手戻りを発見できる程度の詳細さが必要です。

③ 手順書向け:具体的な操作

実際の作業手順を説明する場合は、画面操作や入力内容まで必要になることがあります。

ただし、それは全体の業務フロー図とは分け、操作手順書としてまとめる方法も有効です。

迷ったときに使える4つの質問

作図を始める前に、次の4つを確認してみましょう。

  1. この図は誰が見るのか?
  2. 図を見て何を判断してほしいのか?
  3. どこからどこまでの業務を対象とするのか?
  4. 判断するために、どこまで細かい情報が必要なのか?

この4つが決まれば、図に載せる情報を選びやすくなります。

全体マップと詳細フローを分ける

おすすめなのは、最初から1枚ですべてを表現しないことです。

例えば、次のように分けられます。

全体マップ

受注 → 在庫確認 → 出荷 → 請求 → 入金

在庫確認の詳細フロー

注文内容を確認 → 在庫数を照合 → 在庫あり?

  • はい:出荷手配へ
  • いいえ:欠品時の対応を確認

このように階層を分ければ、全体像を把握したい人も、詳細を知りたい人も、必要な情報を見つけやすくなります。

粒度が適切か確認するチェックポイント

完成後は、次の点を確認してみましょう。

  • 同じ図の中で処理の大きさが極端に違っていないか。
  • 図の目的と関係のない画面操作が入り込んでいないか。
  • 重要な判断や部署間の受け渡しが省略されていないか。
  • ひとつの処理に複数の業務が詰め込まれていないか。
  • 読み手が知りたい情報にたどり着けるか。

すべての箱を同じ細かさにする必要はありません。大切なのは、図の目的に対して適切な詳しさになっていることです。

まとめ

業務フロー図の粒度に、すべての場面で使える唯一の正解はありません。

「誰が、何を判断するために見る図なのか」から逆算して決めることが重要です。

迷ったときは、全体マップを作ってから必要な部分を詳しく描く方法を試してみましょう。

関連記事

  • 業務フロー図がわかりにくい原因5選
  • ChatGPTで作ったフロー図をレビューする方法

さらに詳しく学びたい方へ

Kindle書籍『マンガでわかる 業務フロー図の作り方』では、「全体マップ」と「詳細フロー」を使い分ける考え方や、見る人に合わせた図の設計方法を解説しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次