ChatGPTに業務の説明を入力して、フローチャートや業務フロー図を作成してもらう。
そんなAIを活用した作図ができるようになりました。
しかし、見た目がきれいに整っていても、その図が業務として正しいとは限りません。
AIが推測した処理を追加したり、本来必要な確認作業を省略したりする可能性があるためです。
そこで重要なのが、AIが作ったフロー図を人間がレビューすることです。
この記事では、ChatGPTで作成したフロー図を確認するための7つのポイントを紹介します。
① 業務の開始と終了が正しいか
まずは、どこから始まり、どこで終わる図なのかを確認します。
例えば「注文受付から出荷まで」と依頼したのに、請求や入金処理まで含まれていたら、範囲が広がっています。
反対に、出荷完了前で図が終わっている場合は、必要な処理が抜けているかもしれません。
② 実際には存在しない工程が追加されていないか
生成AIは、一般的な業務知識をもとに処理を補うことがあります。
例えば、実際には担当者が判断している工程を、AIが「自動承認システムで処理する」と表現してしまう場合があります。
もっともらしく見えても、実際の業務と異なれば誤りです。
確認方法:AIが追加した工程について、根拠となる資料や確認先を明確にしましょう。
③ 重要な処理が抜けていないか
AIが簡略化した結果、必要な確認や承認が省略されることがあります。
特に、次のような処理は注意が必要です。
- 承認や確認
- エラー時の対応
- 差し戻し
- 担当部署への引き継ぎ
- 例外時の判断
業務の重要なルールが維持されているかを確認しましょう。
④ 判断条件が曖昧になっていないか
フローチャートのひし形は、判断や条件分岐を示すためによく使われます。
しかし、「確認OK?」だけでは、何を満たせばOKなのかがわかりません。
例えば「必要項目がすべて入力されているか?」のように、判断する条件を明確にします。
条件の定義そのものは、必要に応じて別資料に記載しても構いません。
⑤ 担当者や部署が正しいか
AIが作った図では、処理を行う担当者が実際の業務と異なる場合があります。
例えば、営業担当が行う処理を経理担当のレーンに配置してしまうケースです。
部署間の受け渡しは、処理漏れや認識違いにつながりやすいため、特に注意して確認しましょう。
⑥ 矢印や分岐のつながりが正しいか
フロー図の矢印が、意図した処理につながっているかを確認します。
例えば、在庫確認の分岐なら、
- 在庫あり → 出荷手配
- 在庫なし → 欠品対応
という流れが妥当か、実際の業務ルールと照合する必要があります。
図によっては分岐後の合流や繰り返し処理にも注意が必要です。
⑦ 図を見る人に伝わるか
業務の内容が正しくても、図がわかりにくければ十分ではありません。
レビューでは、次の点も確認しましょう。
- 図の目的がわかるか。
- 用語が統一されているか。
- 処理の粒度が適切か。
- 重要な判断ポイントが見つけやすいか。
- 一枚に情報を詰め込みすぎていないか。
正確さと伝わりやすさの両方が必要です。
ChatGPTにレビューを補助してもらうプロンプト
ChatGPTには、完成した図の確認観点を整理してもらうこともできます。
以下は、機密情報を含まない架空の業務例で使うためのプロンプトです。
コピーして使えるプロンプト
あなたは業務フロー図のレビュー担当者です。
以下の業務説明とフロー図の記述を比較して、問題になりそうな箇所を洗い出してください。
【確認項目】
- 開始と終了の範囲
- 実在しない工程の追加
- 必要な工程の抜け漏れ
- 判断条件と分岐
- 担当者・部署の整合性
- 矢印や処理のつながり
- 図の見やすさ
【出力形式】
- 問題が疑われる箇所
- その理由
- 根拠となる入力情報
- 修正案
- 人間による確認が必要な事項
入力情報から確認できない内容は推測で断定せず、「要確認」と記載してください。
【業務説明】
ここに業務の説明を入力
【フロー図】
ここにMermaidコードなどを入力
プロンプトを使うときの注意点
このプロンプトは、レビューの補助を目的としています。
ChatGPTが「問題なし」と回答しても、業務が正しいと保証されたわけではありません。
元となる情報が間違っていれば、AIだけで誤りを発見することは困難です。また、図のコードだけではレイアウト上の問題まで確認できないことがあります。
実務で利用する場合は、担当者や関係部署による確認を行ってください。
また、社外秘の情報や個人情報、顧客情報などを、利用許可のないAIサービスに入力しないよう注意しましょう。
まとめ
ChatGPTを使えば、フロー図の作成やレビューの一部を効率化できます。
しかし、AIが作った図をそのまま業務資料として利用するのは避けたいところです。
AIに作図を任せても、最終的な業務の正しさは人間が確認する。
これが、AI時代のフロー図作成で大切な考え方です。
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